五号刀                              

脇指   銘 平成二十年秋吉日      刃長一尺七寸一分 反り七分

       為全剣連教士七段平館勝紘君 松田次泰作

五号はたまには変わったものもいいのではと思って現代刀を出しました、あまり見る機会がないのではと思って、現代刀というのはこういうものだという事が解ってくださればよいと思います。ここに時々見える松田刀匠の作品です、パッと見た瞬間バランスはこれはいい方ですが、それでも重く感じます、それから現代刀の特徴はおおきいものが多いです、これは脇指ですがやっぱり重いです現代刀は展覧会の影響か大ぶりなものがほとんどです、それは展覧会の影響だろうと思います。展示すると大きいものが小さいものより何となく立派に見えるのです。まあよく見ればわかるものです。この方は備前伝が上手でしてこれはおそらく一文字を写しているのではと思います。互の目と丁子が混じっていて沸はほとんどついていません。これで映りが出てくれば良いと思います、映りの出る刀工では二、三人います昨年亡くなりました広木さんもその一人です。映りの件は今後に期待したいと思います。この作品はなかなかよく出来た作です